2011年7月3日日曜日

SWEET SWEETBACK'S BAADASSSSS SONG


Title: Sweet Sweetback's Baadasssss Song
Release Date: 1971
Country: USA
Director: Melvin Van Peebles
Producer: Melvin Van Peebles, Jerry Gross
Cast: Melvin Van Peebles, Simon Chuckster, and Hubert Scales


この映画について、映画監督Spike Leeはこう言った。

"Sweet Sweetback's Baadasssss Song gave us all the answers we needed. This was an example of how to make a film (a real movie), distribute it yourself, and most important, get paid. Without Sweetback who knows if there could have been a Shaft or Superfly? Or looking down the road a little further, would there have been a She's Gotta Have It, Hollywood Shuffle, or House Party?"


簡単に直訳すると、この映画「SWEET SWEETBACK'S BAADASSSSS SONG」は黒人が生きていく上での必要な答えを教えてくれ、自分は映画業界の仕組み(制作、配給、興行)全てをこの映画から学んだ。スウィート・スウィートバック(邦題)なしにシャフトやスーパーフライは存在しなかった。また、この映画なしに自分の作品(She's Gotta Have It, Hollywood Shuffle, or House Party)は決して存在しなかった。といった感じでSpike Leeはこの映画作品及び監督 "Melvin Van Peebles" を崇拝しています。

それもそのはず、この作品は1971年にアメリカで公開された作品なのですが、当時のアメリカはもろ白人社会で、映画もテレビでさえも白人向けのプログラムや内容が中心でした。黒人映画監督が黒人のidentityの為に作った作品は社会が認めるわけがないといった状況でした。

もちろん大手映画会社がこの手の作品にお金を使ってくれるわけがなく、この作品は黒人映画監督 "Melvin Van Peebles" が自主制作で作った作品でして、Spike Leeが言うように、この作品が存在しなかったら今のBlack Movieの発展はなかったといっても過言ではありません。

したがって公開された当初、全米の中でアトランタとデトロイトの2つの映画館でしか上映することができませんでした。

どこの映画館も公開することをいやがり断っていたのです。黒人が黒人の人権を主張する為に作ったこの作品を発表することが本当に容易ではなかったということが理解できます。

公開当初は2館しか上映がなかったので、知名度なんて全くなかったのですが、タイトル「SWEET SWEETBACK'S BAADASSSSS SONG」の過激さと、濃い内容が口コミで広がり、2日目には席が満席になり、瞬く間に噂が全米に広がり上映する映画館が増えました。

そして、その結果1971年当時のインディーズ作品としては記録的な興行収入を打ち出し、この事がきっかけにこの作品がBlack Movieという一つのジャンルを作り、現在Black Movieの歴史の重要な位置を占めています。

また、全米に広がったムーブメントの功績の影には、ブラックパンサー党(マルコムXを支持する者)が関係しており、彼等が非常にこの映画に感銘を受けて、全米のブラックコミュニティーにこの映画の素晴らしさを伝えたという話があります。


内容はといいますと、娼婦の館で下働きをしていたアフロアメリカンの孤児が、小さい頃に娼婦に童貞を奪われ、娼婦たちのなかで、子供なのに不釣り合いまでに発達した生殖機能に "スウィート スウィートバック" といったアフロアメリカンらしいあだ名をつけられ、それ以降主人公の孤児は "スウィートバック" と呼ばれるようになりました。

時は過ぎて大人になったスウィートバックは下働きをしていた娼婦の館でSEXのパフォーマンスショーの男役として人気スターになったのですが、ある日近場で2人のアフロアメリカンが殺害され、白人が容疑者だとアフロアメリカンのコミュニティーの中で暴動が起こるので、警察は容疑者としてアフロアメリカンの誰かを捕まえ、証拠不十分で釈放しようという企みがありました。

そして引っ張られたのがスウィートバックでした。

警察に連行されている途中に、ある別のアフロアメリカンを逮捕してスウィートバックとともに連行しようとしたのですが、その男が警官に悪態をつくと警官二人はその男をボコボコにリンチし始め、スキを見たスウィートバックは警官二人をボコボコにし、そのまま南カリフォルニアをメキシコ国境に向かって逃げて行く…

そこからの逃亡劇が映画の内容のボディーとなっており、最後のエンディングも当時の映画論のお決まりを完全に無視した内容も必見です。


個人的にもう一つ興味があるのは、序盤からずぅーーーと流れているサントラ。

実はそのドス黒なFUNKを演奏しているのは当時無名だったEarth, Wind & Fire。スリリングなシーンにバックにかかるサウンド渋過ぎるんですよ。マジでかっこいい!!

このレコードも欲しいのですが、わりとレア盤なんだよな…

確かこの映画に出演している女優か、関わっているマネージャの彼氏がEarthのメンバーの一人で、無名だけれども素晴らしいサウンドを作るということで、Melvinに紹介して彼がグループを気に入り、インディーズ映画で予算が全然ないのにも関わらず、最高のサントラを作る為ならと借金をしてギャラを払ってEarth, Wind & Fireを雇ったといった話だったと思います。

とにかくEarthって売れせんのイメージが強いんですが、このサントラ聞くと度肝抜かされますよ!!



いろいろと逸話も多い作品だけに、興味がある人は是非。おすすめします。

やっぱり監督のMelvin当時も男汁満載でダンディズムのオーラがヤバすぎますが、歳いってさらに渋い。性格の悪さが顔にばっちりでている所も変わらずセクシーでもあります。

憧れます。

Melvin Van Peebles

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