2011年8月28日日曜日
SI PUO FARE
Title: SI PUO FARE "人生、ここにあり!(邦題)"
Release Date: 2008
Country: Italy
Director: Giulio Manfredonia
Writer: Giulio Manfredonia, Fabio Bonifacci
Cast: Claudio Bisio, Anita Caprioli, Giuseppe Battiston, and others
先日、8月20日(土)より梅田ガーデンシネマにて公開されている "SI PUO FARE" という映画を観にいきました。タイトルになっている "SI PUO FARE シ フォ、ファーレ" とはイタリア語で「やればできるさ!」という意味で観るととにかく元気にそして笑顔になれる作品です。
1978年にイタリア全土で実際に制定された世界初の「バザリア法」という精神科病院廃絶法によって、次々とイタリアにある精神病院が閉鎖されました。「自由こそが最良の治療」という革新的な法律でしたが、当然ながらそれは様々な社会的葛藤を生み出し、行くあての無い多くの元患者達は、病院付属の“共同組合”に集められる事になりました。
その社会的問題をベースに、この映画は1983年のイタリアーミラノを舞台に型破りな活動で労働組合を追い出された主人公が突然精神障害者の共同組合を任され、精神病の知識が全くないにも関わらず、悪戦苦闘しながらも人々の偏見を取り払い、組合員による完全な自立を勝ちとっていくという実話に基ずいたストーリーです。
この映画を観た時にまず初めに思ったのが、この話が今から約30年前の出来事だということに本当に驚かされました。日本では「病は気から…」といった古い言い伝えのような迷信(完全に否定はできませんが…)が今でも年配の人の中ではその考えは根強く、30年も前からメンタルヘルスについて深く根付いていた環境は人々にとって非常に素晴らしいことだと思います。めちゃめちゃ考えが早熟ですよね。素晴らしい!!
また精神病などといったデリケートなトピックを、時にはシリアスに、時にはおもしろおかしく演出するイタリア映画ってやっぱりすごいと思います。ヨーロッパの映画自体が暗くどんよりとした作品が目立っている中で、暗い事でも明るく演出したり、非常に独特な作風があると思います。
やっぱりラテン気質なんでしょうかね。個人的には大好きです。
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